新谷かおる描くところのネーチャンから「エリア88」経由してミリタリーエアを語れるようになった奴(私だ私)と空戦ゲームは出来ないって話になると思うな(笑)。陸モノはゲームが先なんだけど、空は萌えが先なんですよ私は。
流行している「何か」を取り入れた結果、その「何か」の方がメインになってしまい、業界全体がズタズタになる…というのは、良くある話だったりする。実際、ウォーゲーム業界はテーブルトークRPG業界(その昔は関連性が高いとされていた)のおかげでダメになったと言われている。その意味では、「萌えミリ」を意識したウォーゲームなんてモノが下手に主流になったら、この業界はヤバいかもしれない。ただ…正直言って元々からしてヤバい業界なのだ。「ブームと称してどっと人が増え、ブームが去ったからと言って人が消え去る」ってことをやらかせば、なんかスゴく困ったコトが起きたような気になるけど、「ブームが去った後−ブーム前」って算術がプラスならば、ブーム前もブーム後もこの業界にしがみついているに決まっている人間の目からすれば、「良かった」となるわけだ。この算術は、マスコミ言うところの「名馬」が登場するたび浮き沈みする競馬業界を見ていればわかる。キッカケが何であれ、「そこに馬がいる」ってだけで競馬場に突撃する馬鹿が増えれば、それでいいんだよ。
この辺、私は「コアなゲーマー」を信頼していると言える。萌えを取り入れたからって、それに押し流されて駄目になるような連中じゃないだろうと。そりゃまあ、一部のコアゲーマーが「そーゆーゲーム」も(あくまで「も」)プレイするようになり、コアなモノしかプレイしない人間が寂しい思いをする…ってことはあるかもしれない。けど、その程度で業界全体がどうにかなっちゃうとは思えないんですが。「『萌え』なんぞで道を踏み外すようなゲーマーは惰弱な奴だ。そんな奴は、平民落ち(「独身貴族」でなくなること)した瞬間にゲーマー止めるに決まっている」(元ネタは競馬の戸山哲学「調教で壊れるような馬は弱い馬だ。そんな馬は競馬に出しても勝てないに決まっている」)と考えて良いんじゃないかと(笑)。
ウォーゲームに萌えを取り入れる手法ってのは、要はコンポーネントに「萌えイラスト」を採用するかどうかって問題になると思う。ゲームの本質はルールにあるとするならば、「ユニットが萌え萌えだったからって関係ないね」で済ませられる理屈だ。けど、実際は…私は相当「コンポーネント軽視派」に属する(ゆえにハリガネ弁当箱を尊ぶ)気がするけど、それでも「同人ゲームのコンポーネント向上に並々ならぬ関心がある」ように、無関心じゃいられない。「萌え耐性」が強い私でも、好みはやはり燃え系コンポーネントだ。ただ、「コンポーネントは大事だよね」って意見を展開してゆくと、「萌えイラストで騙して引きずり込むのは有効なんじゃ」って話にも繋がるんだよね…とりあえず、「自分が好きな傑作ゲームが、萌え絵ユニットで再版されちゃった」場合、「中身は傑作だから許す」のか、「それでも許せない」のかは、意見が割れるとは思う。
ついでに言えばだ。「萌え」の侵出は各方面に及んでいるけど、私個人の感想としては、何故か「ミリタリーエア」はそれが著しい気がする。「ストパン」こと「ストライクウィッチーズ」とかね。
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