オープニングの小ネタを1つ。「電子タバコ」なるものの記事を検索していたら、「(外国製タバコの)ガラムを薄くしたような味」という感想が。へーえ、あんなもの吸ったことあるとはね。私も吸ったことあるけど。もっとも、アレを薄くしたような味じゃあ、私が切り替える対象とは言えないなあ。やっぱりいつものが一番ですよ。
本日のお題は、「ネット上の中傷が名誉毀損として摘発された」件について。やや旧聞なのは、以前このネタで更新失敗してるから(苦笑)。過去の更新失敗を反省し、この事件の詳細はパス。気になる方は自分で調べて下さい。私が言いたいことは、この事件の詳細とはさほど関係がないので。なお、色はあえてこれで。
以前から、「ネット上では匿名性の高さを利用して、言いたい放題言われている」って言われてきたけど、実は案外匿名性は高くない。その気になれば、ある程度は特定可能だ。それを考えれば、昔ながらの「電話やビラ・チラシを使ったイヤガラセ」と大きな差があるワケじゃない。未だ「怪文書」やら「イヤガラセ電話」といった手法が廃れていないことを考えれば、これ自体は大騒ぎするニュースじゃない。
とはいえ、「ネット上の不特定多数の書き込み」が立件されたのは日本初らしいので、ニュースとしての価値はある。やはり「理屈としてはわかっているつもり」ってだけじゃあ、抑止効果が薄いからねえ。今まで好き放題やってた連中の肝を冷やすのが目的で立件したんだろうから、やはりある程度報道しておかないと。
基本的には、ネットってのは「情報通信手段の1つ」に過ぎない。それゆえ、別に現実と切り離して存在しているワケじゃない。新聞雑誌・手紙・電話・TVラジオなどで「駄目」とされているものは、ネット上でもやっぱり駄目でしょ。「言論の自由」ってのは、あくまで公共の福祉に反しない範囲で認められているので。ただまあ、ここで言う「公共の福祉に反しない範囲」とはどの程度までを言うのかについては、私ごときで語りきれる問題じゃないけど。
とはいえ、今の世の中は、「やっちゃイケナイことをやった奴」全てが捕まるような仕組みになってない。重大事件についてはともかく、いわゆる「公序良俗違反」程度になると、検挙率は低いはず。この辺になってくると「ドコまでがアウトでドコまでがセーフなのか」さえもビミョーだし、いちいち検挙するほど警察はヒマじゃないからねえ。ネット上の中傷ってのも、今までは「問題があるってのはわかっていたけど、立件するほどじゃない」ってんで見逃されてきただけって話はある。
それを考えれば、別に今回の件は「ネットに対する弾圧」ではないし、「画期的」ですらない。単純に言って、「いずれそうなる」とわかっていたコトが実現した程度だと思われる。名誉毀損に該当する発言を行い、なおかつその発言者が特定できたのなら、逮捕するのが「日本の刑法の原理原則」でしょ。「電話やビラならアウトで、ネットならセーフ」って理屈が認められるとは、とても思えないんですが。発言者の特定が難しいので「結果的にセーフ」ってことはあるかもしれないけど、ここで言っているのはそーゆー問題じゃない。
ただまあ、こういう「国家権力による取り締まり」に対し、ある種の反発と警戒を覚える気持ちもわかる。言論の自由なんて、かなり簡単に封じられる傾向があるだけに。特に日本人は「異端者は排除する」って意識がやや強めと思うので、少数意見ってだけで「公共の福祉に反するので、弾圧して当然」ってな短絡的思考に陥りやすい傾向がある。それに国家権力が同調を始めると、戦前の日本みたいなコトになりかねないわけで。ま、これは日本だけの問題じゃないけどね。
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