9月10日
2007-09-11


 色々あって予想以上に更新不能が続いた。ちょっと目が疲れる作業すると、更新作業するのも大変だからなあ。
 色々書きたいことはあるんだけど、某氏からしつこく「自衛隊ネタは赤ではない」と指摘を受けたので、正真正銘の赤ネタで。お題は…お詫びってコトで「戦国時代のゲーム」としておこうか。
 シミュレイションゲームは「戦争」を題材としている。コレに関する是非はさておき、日本人なら「太平洋戦争」とか「戦国時代」がメジャーテーマであり、コレを扱ったゲームなら…と考えがち。しかしだなあ。諸般の事情から、なかなか面白いゲームになりにくいネタだったりするんだよね。
 太平洋戦争の方は話が単純。フネが主役のゲームってのは、独特の難しさがあるから。主な戦場が海に浮かぶ島周辺になるから、どうしたってフネが主役になるんだけど、フネがデカい顔してるゲームは色々と難しい面が…この辺については、私が細かく語っても仕方がないのでパス。なお、この「難しさ」を(少なくともある程度)解決したゲームがそれなりにあって、熱心なフリークがいるのも事実であると言っておこう。
 戦国時代の方は、フネが主役ってワケじゃない(当たり前だ)。いくらでも面白いゲームが作れそうな気がする。けど…実際は色々と問題があるんだよなあ。実は色々と工夫されていて数は出ているんだけど、何かしら問題を抱えているモノが多い。
 どの辺が難しいのか?1つ実例を出そう。長篠の合戦。織田・徳川連合軍が武田騎馬軍団を叩き伏せた合戦。シロートでも知っていそうな、メジャーな戦いだ。けど、かなり露骨にゲームには向いていない。何でそうなるのか。「一般的な」理屈を簡潔に言えばこうなる。「突っ込めば鉄砲隊に痛い目に遭わされるのがわかっていて、何で武田軍は突っ込まなきゃイケナイのか」。
 長篠の戦いの場合、はっきり言って「結論」は出ている。馬防柵の後ろで鉄砲持って待ちかまえている織田・徳川連合軍に「突っ込まなきゃイケナイ」って時点で、武田家の負けだ。勝てるようなら、そりゃあウソ臭い。せいぜい「雨が降ったから鉄砲の威力弱まりました」って状況にしてしまうくらいだけど、それは「長篠の合戦」じゃない。
 もちろん、勝利条件などで武田方に「ダメモトでとにかく突っ込め」って命令することはできる。ただ…「それがいいんだ」などと考える奴は少数派だろう。まあ、「鉄砲恐れて何もしないと勝てない」ってのはいいとしよう。しかし、選択肢が「じっとしてて負けるか、突っ込んで負けるか」しかないってのは、何かが違う。
 実のところ、戦国時代のゲームが「難しい」真の理由はココにある。武田側が「留まっていたら駄目、突っ込んでも駄目」って結論を出したとしよう。じゃあどうすればいいのか?その解答はない。「どちらかしか選べない」って意味での「ない」ってワケじゃない。「武田方に他の選択肢はなかったのか?」って発想がないのだ。だって、資料にそんなことドコにも書いてないから。ヒントすらロクにない。
 何でそうなるのか?おそらくは日本人の国民性である。日本人は「強いから勝つ、弱いから負ける」って考えが強い。「何でコイツは強いのか」「どこが駄目だったのか」ってことを深く考えない傾向があると思うんだな。権威主義的な考えが強いからねえ。いや、それだけじゃない。権威主義的な奴なんてのは世界全体で一般的(特に昔は)だ。もっと影響が大きそうなのは、「勝因」だの「敗因」だのを追求してゆくと、「手柄と責任」って問題にブチあたるから、である。

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[赤(ボードゲームの話題)]

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