12月1日
2006-12-02


 今年も残すところあと1ヶ月。カレンダーもすっかり薄くなった。早く新しい奴買わないと。コレがこの季節の楽しみなんだな。ま、そんな奴は少数派だろうけど。
 本日は気が向いたので、なんとなく「流行の」話題なんぞ語ってみようかと。ここの趣旨に反するような気がするのは事実だけどね。ただまあ、平凡なモノにならないよう努力してみますか。
 というわけで、本日の話題は「ロングテール理論」である。何とビックリ、マーケティングの話題ですよ。ある意味私から最も縁遠い話題のような。ま、マトモに語るのは無理なんで、かなーりヒネた内容になるとは思うけど。
 ロングテール理論っって何だ?私も最近知ったんだけど、理屈はこうらしい。今までは、「流行してるモノが売り上げの大半を占める」のが当たり前だと思われていた。「商品の2割が売り上げの8割を占める」(80対20の法則)って理論だね。しかしだ。ネット直販という「品揃えをいくら充実させても、物理的に困らない」環境では、実は別にヒットしてない品、ポツポツと確実に売れる品の総和が売り上げの大半を占めるのでは…ってものだ。売り上げを販売数順にグラフにして並べると、売り上げ数の低いものが延々と尻尾みたいに続いてゆくので、付いた名前がロングテール理論だそうな。
 この理論、現時点では「正しい」のかどうか多いに疑問である。特に、流行に弱いとされる日本人に当てはまるかどうかは。ただまあ、私みたいに「世間の流行」なるものに背を向けてきた(結果的にだけど)人間にしてみれば、「何を今更」って気がするのも確かだね。
 私に言わせると、そもそも人の好みってのは千差万別。私にとって素晴らしいモノが誰にとっても素晴らしいとは限らないし、その逆もしかり。もし仮に「他人の動向」ってものを考慮せずに欲しいモノを買った場合、さほど一致しなくても別に何の不思議もない。ある意味では、ロングテール理論の言ってることの方が当然である。
 でも、今までは流行のモノが売り上げの…って理屈があったのは事実。何故か?そりゃあもう、誰だって他人の動向は気になる。他に誰もついて来ない世界を突っ走るのは、正直楽じゃないでしょ。周囲からは後ろ指指されるし、とりあえず話題が合わない。孤立・村八分・いじめ…って図式は、昨今色々と問題になってるわけで。
 しかしだ。もう1つ見逃せない「流行してることは強い」理由がある。選択肢の排除だ。流行してるって聞けば、店は扱いを増やす。従来型の店舗は売り場面積が有限だから、その影響は大きい。売れる品は手に取りやすい場所に置かれ、さらに売り上げを伸ばす。売れない品は隅に追いやられ、手に取ってもらえる機会が減り、さらに売り上げを落とす。
 じゃあ、売り場面積が広ければ?実は、これ自体に意味はない。いい例がコミケだ。ドコの誰があの膨大な広さを誇る東京ビッグサイトの、全売り場をチェックできると?私を含む大半の人間が「事前にわかってる、欲しい商品」を買う(もしくはそーゆーものを売ってそうな場所を探す)のに大半を費やし、その後ついででちょろちょろ吟味して終わり。買う側の時間と体力が有限である以上、売り場を拡大しても無意味である。かくして流行してるモノは有利な立場を獲得し、流行らないモノは淘汰される。今まではそれが当たり前だった。

続きを読む

[灰色(スポーツ・学問など)]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット