5月11日
2006-05-12


 司法試験が近い。そのため、私の職場では少しばかり緊張感が漂っている。そりゃーそーだ。万が一卒業生がズッコけようものなら、法科大学院そのものだけじゃなく、大学法学部の威信にまで傷が入りそうだからなあ。どーなることやら。ま、私には直接関係ないけどね。
 今年の新司法試験は、大いに注目である。なにせ制度が出来て最初の試験だから。ここでどんな結果を残すかによって、法科大学院の評価が決まってしまう。たとえ大学の法学部がどうであれ。単に「法学部卒業しました」って程度の私にしてみれば、どんな結果になるのかは実に楽しみである。大規模な下克上は起きるかな?
 この分野に詳しくない人(フツーそうだ)に説明すると、現状の「法学部の評判」は…うーん、我が母校から「去年の司法試験合格者の出身大学」掲載された資料送ってきたんだけど、どっか行ってしまった(苦笑)。記憶などで話をすると、まあ東大・京大は強い。私学では早稲田・慶応・中央が抜けてるかな。これがどう変化するのか、大いに見物ではあるね。
 少し前に新聞で、「法科大学院の卒業生数」が掲載されたことがある。それによると、どこも入学してきた生徒を景気よく卒業させた関係上、推定合格率は5割程度とか…聞いた話によると、卒業生の間には相当な動揺が走ったそうな。ま、そりゃそーだ。「卒業できれば法律家になれる」って話だったはずだからなあ。
 法科大学院の規模の話をすると、何故か中大がやたらデカい。そりゃあこの世界じゃ有名な大学だから、力を入れるのはわかる。でも、「問答無用で最大」ってのはどうなのよ。今年受験する卒業生に話を絞ると、東大が200人程度で2番目にデカいのに対し、中大は250人程度。これは相当デカい。法科大学院の規模は相当ばらつきがあるけど、多いのは50〜100人程度だって考えると、そのデカさがわかってもらえると思う。
 というわけで、「合格者数」トップはまず中大だろう。仮に東大が合格率100%を叩き出しても、中大が8割強の合格率出せば追いつけないんだから。圧倒的と言っていい。つーか、これで合格者数1番じゃなかったら、大学全体の評判がヤバい。
 言うまでもなく、より大事なのは合格率だ。制度が出来た当初の想定合格率は「7割」だって話。もちろん、各大学とも「この数字はクリアできる」って想定をしてるはずなんだけど…現実はどうかねえ。大学入試などと異なり、ガッチリと定員が決まっているワケじゃないので、5割ってのはまあ「目安」だとしてもだ。
 大学ごとのバラつきは…当然あるはずでしょ。しかも相当。生徒の質が違うのは間違いないし、カリキュラムだって色々差がある。この辺、いわゆる「伝統と実績」がある大学が有利だとは思うけど、こーゆーところほど原理原則論にこだわるはずなので、生徒への「詰め込み」に失敗するかもしれない。それに、こう言っては何だけど「規模がデカい」ってのは、必ずしも有利じゃない…どころか不利だろ。
 法科大学院ってのは制度が出来たばかりなので、「卒業したらどーなるか」ってのが不透明だ。とりあえずの大目標として司法試験ってのがあるのは間違いないけど、現実として卒業生全員が合格するってモノじゃなさそうだし。まあ潰しはきくはずだけど、具体的なことは「先例なし」なので何とも。
 とりあえず言えることとしてはだ。私の職場の卒業生には、高い合格率叩き出して欲しい。単なる愛着の問題じゃねえ。連中が「卒業」してから後に自習するための施設ってのは、私が少なからず関与しているのだ。不合格者が「卒業後の追い込みが…」などとヌカしやがった場合、他人ヅラしにくい程度には。しょせん派遣なのでしらばっくれるのは簡単だけど、気分良くないだろ。

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