11月4日
2009-11-04


 昨日は「ウォーゲームではないボードゲーム」をプレイした。「アグリコラ」と「ドミニオン」って奴だ。どちらも面白かった。けど、一番印象に残ったのは、ボックスに描かれた「ホビージャパン」のロゴ。80年代にウォーゲームを覚えた身としては、なんか懐かしかった…しみじみ。
 なんか、ここ最近のネタが「他人様のブログ等」で引用されている。有り難いやら恥ずかしいやら。中でも、gameape殿の「ウォーゲームだもの」(リンクあり)に引用されたのは、我ながら驚いた。あちらはコッチと異なり、「格調高いウォーゲーム専用ブログ」だからなあ。コレを記念して?元ネタである「カニ後退」について、もう少し深く掘り下げてみようと思う。例によって「わからん人は置き去り」なので注意して下さい。
 元記事で私が「ルールなどに明確な規定がない場合、カニ後退は禁止すべきだ」と提唱した「直接の」理由は、「何度確認しても駄目と言われるから」である。これと「カニ後退は明文で禁止すべきか、明文で許可すべきか」はイコールではない。密接に関係しているけど。
 実を言えば、私もちょっと前までは「明文で禁止されていなければ、出来ると解釈するべき」だと思っていた。ただし、私は「そもそも論で言えば明確に書くべきである」と思っていたので、そーゆールールブックを発見した場合は「できるのか」と質問しまくってきた。私の主要なる興味は「オカシなルールブックを無くそう」であり、「オカシなルールを無くそう」ではない。私のカニ後退禁止論は、一応前者にウエイトがかかっている。
 もっとも、ややこしいことに「そもそも論」で言えば、私はカニ後退禁止論者である。だからこそ「この書き方だとカニ後退できるって解釈になるけど、それはオカシくないか?」ってニュアンスを込めて、明確化を求めて騒いでいたのだ。
 コレに対し、gameape殿は「カニ後退ありでもよさそうなゲーム」があると論じておられる。詳細はあちらの記事に譲るけど、私も「なるほど」と唸らされた。そこでまあ、私ももう少し「そもそも論」、つまり「カニ後退はアリとすべきか、ナシとすべきか?」をもう少し掘り下げてみたい。
 実のところ、ウォーゲームの「後退」は、ヤヤコしい現象である。まずもって、これに関するルールが「実際の戦場における、どのような現象を表現しているのか」でさえ曖昧だし。ここでは、とりあえず「理由の如何は問わず、敵の攻撃に対応する形で、ある部隊が最前線からそうでない地点へと、その存在座標を変更する行為」だとしよう。普通に「移動する」と言わなかったのは、ウォーゲームでは「より意味の狭い移動」って概念があり、混同するとタイヘンだからである。「退却と移動は違う」って説明は、ゲーマーなら何を言っているのかわかるはず。
 退却がヤヤコシイ理由は、この退却って行為が「何かに対応する行為」であり、いわば「自主性の低い行動」だから。そのため、通常は「かなり縛りの多いルールの下、退却先のヘクスを決定する」必要が出てくる。この縛りが「オカシイ」と、「いったい何を表現しているのやら」って話になってくるからね。「敵ZOCへの退却不可」とか、カニ後退を禁止する規定は、この「縛り」の1つに該当する。

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