その昔、サクラローレルって馬が秋の天皇賞ってレース負けた時を思い出す。この時の鞍上は「出遅れて、内に包まれて、強引に外ブン回して届かない」という、「どーやったらサクラローレルで秋の天皇賞を負けられるか」って見本を演じてくれたモノよ。Sonyがどうもコレに匹敵するコトをやらかしたってところまではわかるんだけど、何でそんなコトする気になったのかは…「経営手腕がこの時の鞍上(無意味だけど、あえて名は伏せる)並」ってことなのかぁ?
ただまあ、強いて思いつく点を挙げるとするならば、「PS3は結局ゲーム機」ってことをカン違いしたんじゃねえか?ってのがある。「PC様にケンカ売るなんて身の程知らず」って意味ではない。ゲーム機だからこその利点が、デッカイ野望の足を思いっきり引っ張ったあげく迷走したんじゃないかってことだ。
ゲーム機だからこその利点とは、「本体価格赤字でかまわない」である。対応ソフトが売れれば、そこから回収できるから。これがあるからこそ、PS3のような高性能マシンをあの値段で売れるのだ。普通に考えるなら、高性能PC並の価格で売られててもおかしくないのに。
多分Sonyの野望は、「高性能のハードを安売りできる」ってところから始まっているんだと思う。価格安くて高性能、おまけにTVに接続されていて、ネット接続もしてもらえそう。この立場を活かせばリビングを乗っ取って、情報家電とやらのコントロール権握れる。そうなりゃウハウハだ…ってなことを考えたんじゃないかなあ。
けど、この構想にはやはり無理があるような。ゲーム機ってのは、「ソフト売るための道具」なのだ。言ってみれば、「黒子」の立場である。そんな存在が自己主張始めれば、肝心のゲームが売れない。ゲーム売れないと、ソフトメーカーだけじゃなく自分自身も困ってしまう。だったら最初からゲーム機として売らなければ…そうすると、「絶対性能は高いけど、対応ソフトのないPCモドキ」になってしまう。おまけに価格も高い。そういうものが売れるとでも?
おそらくSonyは、値下げを発表した辺りでこのことに気がついたと思われる。だからこそ、野心的な生産計画縮小したんじゃないかなあ。性能の高さだけで「脱ゲーム機」なんて無理がある。しょせん黒子なら、そんなもののために高いカネ払って生産工場作る意味ないよ…ってことでしょ。けど、基本部分は当初の野心を引きずったまま。無駄に高性能だ。そのため生産に色々問題があるので、「PS2ソフト動かないバージョン」を繰り上げ投入しちゃったのでは。まあ、実際はもっとフクザツで、私なんぞには理解できない理由がいっぱいあるんだと思う。とはいえ、おおむねこんな感じの迷走やらかしてるんじゃないかなあ。
この先PS3がどーなるのかはわからない。ビッグタイトルも出たことだし、そのうちちゃんと売れるんじゃないかと思うけど…ただ、PS2の時のようなウハウハ時代は来ないかも。それはそれで困るような気がするんだけど、Wiiがあるからいいのかな。
なお、最後に耳が腐る情報を。おそらくそう遠くない将来、日本でも「PS2ソフトが動かないPS3」が発売されます。このことを考えた場合、PS3は今こそ買いじゃないかなあ。そうじゃないと、「Sonyタイマー」が発動してPS2が壊れた場合、困っちゃうからね(苦笑)。
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